No Worries/板谷みきょう
 
国際交流のアトラクションで
着物と狐面、腹掛け、手甲のステージ衣装で
唄っていた時に興味を持って
放歌後にカタコトの日本語で
声をくれた三十路前くらいの
白人男性が居た

お面に関しては
殆どの国の人が興味深く
尋ねてくるので
いつものように
「このお面は狐です。
日本では狐は
神の使いと考えられていて
その面を付けて唄うボクは
シャーマンみたいな者です。」
そして
羽織っている裾に大きな波模様の
青の着物と併せて狐面を貸して
記念写真を撮ってお捻りを頂く
唄った後のルーティーン

その後も白人男性は
興味津々とばかりに話し掛けてきて
少々厄介な感じ
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