神聖なる合コンの話 (序 その一)/道草次郎
A・ラファティ大先生の、かなりマイナーなサンリオSF文庫版『悪魔は死んだ』である。いうまでもなくぼくの撃沈は決定づけられており、しかしそんな事にも全く頓着していなった当時の若かりし我よ憐れなり!、と今になっては思うのだが、その時は非常に悩んでなやみ抜いた末に携えた本であった。
なんともぼくの海外SF小説好きは、十四歳の時に初めて読んだカールセーガン博士の処女小説『コンタクト』以来、少々常軌を逸しており、十里、二十里の道のりなど何のその、洋古書を取り扱う古書店あると聞けば自転車で吹雪の日も駆けていく程の狂乱ぶりを一時期は呈していたのである。
つづく。
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