こぎつねとまんまるお月さま(童話)/月夜乃海花
 
ためにたべものをもってきてくれる。でも、ぼくは母さまのために何かしてあげられているだろうか?」
こぎつねは考えました。
しんしんと雪はふっていきます。こぎつねは小さく丸まって母さまを待ちます。このまま待ってても、母さまは帰ってくるだろうか?
そんなことを考えていたら、ひとりぼっちになってしまいそうでこぎつねは居ても立っても居られなくなりました。


「なにか、母さまがよろこんでくれるものはないだろうか。」
そっと雪で出来たおうちを出ます。こぎつねにとって初めてのお外です。
「なんだろう、ふしぎな妖精さんかしら。」
こぎつねは雪を妖精とかんちがいしたのです。
妖精をぴょんぴょん追
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