あと3時間で死にますので、その辺よろしくお願いします。(短編小説)/月夜乃海花
すら覚えません!』って。でも、ある意味聞き間違いをするというのは人間らしいから取り入れても良いかも。いや、最後に自分のことを『感情を出す人間』って言ってたの超ウケる。」
「水樹様、その、大変申し訳ないのですかワインを飲み過ぎでは?」
「へぇ。珍しい。店長さんが今までそんなに私のこと心配してくれることって無かったじゃない。」
「水樹様が珍しく、御笑いになられているので。」
水樹は首を傾げると30秒ほど考えて、なるほどと結論を出した。
「あー、わかった。で、あなたは残り何分で死ぬの?」
「残り12秒です。その辺、よろしくおねがいします。」
店長はお辞儀をするとそのまま、泡を吹いて倒れていった。
「あれー。店長型ってウチ開発してたっけ。似てたなー。ついでにこれも報告書書いておくかぁ。」
水樹は誰もいないレストランでPCを開き、ワインを片手に報告書を書くことにした。
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