僕と誰かの狂詩曲(ラプソディー)/月夜乃海花
 
に幸せになりたかったのよ……。だけど、アンタは何をしたというの?ただ、稼いでただけじゃない!家庭を無視して!」
男の目には怒りと哀しみの色が浮かんでいた。


「そうか。」
男は銃を構え直す。
「だったら、一緒に死のう。」
「何を言ってるの?」
「俺はただお前となら幸せになれるとずっと考えてた。お前のために必死に金を集めていた。それすらも報われないならいっそ、全て終わらせよう。俺も疲れたんだ。もう終わりにしよう。」
男は自分の額に銃口を向ける。
そして、引き金を引いた。

幸せとは何なのか?
僕は人間が幸せになる方法を模索するために歩き続けるしかなかった。

………
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