晩秋/
Giovanni
光一つない
山の中で
炭をおこした
闇夜をほのやかに
照らす燠を見ていると
忘れたものが
思い出されたものが
くるくると
火花のように
散っていった
刹那!
火が燃え上がる
燠火の暇から
白々と叫びを上げる
熱の宴が
輪舞と剣舞が
凍てつく雨の空を
神々しく照らす
戻る
編
削
Point
(5)