殺人ドローン VS 森の動物たち/阪井マチ
 
 私は私の作った装置に追いかけられていた。
 それは一人掛けのソファほどの大きさがある機体を持ち、無数のプロペラや車輪を備え地上と空中を縦横に移動することができる。高度な人工知能による制御で自律的に対象へ迫り、それを搭載された銃火器で殺害するようプログラムされている。
 息せき切って逃げていると、ここに在る実感が湧いてくる。
 丹精込めて作り上げたのだ。いかに対象が逃げたとしても巧みに追い詰め、遁れようもなく息の根を止めることができる。それを知りつつただただ逃げる。何かに胸を踊らせながら。
 何度かのシミュレーションを経て、装置の採る手口は大体分かっている。泳がせ、それとなく進路を誘導して
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