詩など三編/道草次郎
 
「どこで落とし前を付けるか」

ほんものの皮肉は
しっかりやることです
神への唾は
忠節です

皮肉が皮肉の装いのうちは
皮肉にみちないように
堕天使の魔性が神と見分けがつくうちは
堕天使でないように

我々は皆
ほんものになるのがとってもこわい
人生を考えるものとして
ついみてしまうのも
それだからです
人生になろうとはなかなかしないのも
それだからです

悪に染まるのが
大儀なのも直感の髣髴です
悪の色がなにいろなのかがわからずに
時砂ばかりのさよならで
妙なグラデーションを拾います

こういう心臓は
野で暮らせばよいのだから
もう意味な
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