紅葉の天ぷら/
秋葉竹
(自由律)
蝉の鳴き声もしない、蟻は蛇行する
あぜ道で蛙の合唱を聴く
街から逃げ、暗く笑った目
一息に冷水を飲んだ、窓に月
花を踏みつけたあとで気づく
国道の水たまりを過ぎるタイヤの音
来るのは久しぶり、胸が痛い恋
いかがわしさ、好ましくみえるひと
眠れずイヤホンでユーチューブを聴く
正直になれないなら、理由はいつから
紅葉の天ぷら、箕面の山でだけ食べ
山道を歩くひとは夜が好きな嘘
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