重力アリス 〜Gravity not equality〜 第二章/月夜乃海花
 
回っている。

「たすけて!」

思わず、そんな声を出すものの喜ぶ犬は聞いちゃいない。クオウェルが私の状態に気づくのは走り回って、その後粗相をした後だった。

「へんてこくん、回ってる!」

「なんだよ!どうにかしてよ!」

「すごぉい!僕もやったことないよ!どんな感触なの?」

「気持ち悪い。」

「たのしい?」

楽しい訳がないだろう、と言おうとしたが慣れてくると案外悪くないなと思った。ただ、この状態が永遠に続くのは困り物だった。そもそもこの状態でどうやって移動するのだろう。

「そういえばねぇ。へんてこくんに紹介したいひとがいるの。僕のおじーちゃんなんだけ
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