記憶/
水宮うみ
風のようにたくさんの場所を通ってきたから
ぼくらの言葉に、風景が滲むことがある
暗くなっていく夕方や遠い電車の音に、あなたを思い出すのは
あなたの声が、その景色を映していたからなんだろう
風景に、あなたの声を見ていた
戻る
編
削
Point
(5)