鉄の歩/
道草次郎
痰だ
まわりで乱舞して
ひとしきりはしゃいだやつらは去った
残飯のような
おれは
ひとり
路上に座学
汚辱のイメィジで
手を淨める
咳き込む たびに
薔薇を
否定して
おれは
ざらついた界面に
接地する棒
のような物
根の生やし方を忘れた
脚を
路傍の茅で なぶる
軽いものは つくづく
上昇せよ
沈着物の荒野へ
おれは
鉄の
歩を出す
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