野への投身/
道草次郎
誰かが醜いと、その醜さの分だけ反対側にでっぱった何かしらの事を考えずにはいられない、
そういう自分を消せずにここまできてしまった。
もう、もちろん誰にも褒めらなくなり、そんな自分は、いつしかでっぱりを美しさと言えなくなり、
ただ野に身を投げて、愛することそれ自身になろうとしている……。
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