9年前の嫉妬/道草次郎
ど忘れかけているくらい。生殖を、観念でのみ捉えている自分を前にして、本能のままに生きようと願うもう一人の自分は絶望の淵に立たされている。これはちょっと大袈裟だな。君はモテるんだろうな。これは、思い込み?あるいはそうだろう。君だってもしかしたら大変な悩みを抱えているのかもしれないのに。僕は、僕のこんなにもつまらない嫉妬で君を誤解してしまっているかも知れないことを恥じるよ・・・ああこう考えると、嫉妬の火もいくらか水をさされ、鎮火の気味か・・・。
以上のとりとめのない迷妄ともつかない呟きこそ、去る二月二十三日PM4:00、場所は○○施設における僕の心中にほんの数十秒間兆した愚かなる嫉妬心の荒削り
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