かけない手紙を 他/道草次郎
「爪切り」
では最後に、時間というものを一言で
「クソッタレで非道な伴走者」
……ちと、ながい
「左手があがらない」
銀河の
とある惑星
とある国
とある地域の
とある一角
人間
というのがいる
神様の目
からすればちっぽけすぎて
やれやれ
ゼロに限りなく近い
存在
みたいなもの
その人間が
右手をあげようとしたら
その
右手があがった
のをみて
神様
愕然
青ざめる
なんだあれは
あんなもの
みたこと
ないぞと
いわんばかりに
人間
今度は左手を
……あげられない!
左手をあげようとしても
左手が
あ
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