週末の反感/道草次郎
 
充溢していた時とは
自分が消えてなくっているとき
思えば大体そんなものだった

そんな風に出来上がった世界に
生まれて生きていつか死んでいく
そのことに絶対的な反感を持ってもいいですか

届き得る限りの間隙を一つずつ
反感で埋め立てていったら
いつかどこかで神と逢えるかも知れないから

神に何を言うかはその時考えます
怖ろしいのは神に抱きしめられることです
抱きしめられたらきっと
色んなものが砂になって崩れてしまうんでしょうから

はからいの豊穣さに
発狂してしまうのはいやなんです

温かいレモンティーを飲みながら
そういうことを
考えて一日が過ぎていきます



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