取り立てて書く事でもないこと/道草次郎
 
も子もなかった。

そんな事が毎日のように続き、どんどん自分に自信がなくなっていったぼくは、やがて精神的な面での行き詰まりを強く感じるようになった。心療内科の門をたたき、何人もの医者に見解を求めた。簡単なテストみたいな質問に真面目に答えたら、ADHDと診断された。昨今ではよくある話だ。コンサータという薬を処方され飲んでみたが、全く効果がなく、他の薬も何種類か試してみたものの、芳しい効果を得られぬまま今に至っている。

結局たぶんそんな自分の病質のせいで、仕事を転々とし家族すら失い、大変深刻なうつ状態に陥ったのだと思う。

つい先日まで一日中仏壇の前で読経を唱えたり、床にうつ伏せになった
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