路傍の下、アーケードのタイル張りの床の下、こぼれた炭酸入りのアルコール飲料の下、モグラは朝を待ってい.../竜門勇気
僕は気が済んだら家に帰る
今日は夜になれば冷えこむっていうぜ
帰れ
二度と姿みせんなよ鬱陶しい
ドロドロとした雲が蠢いているのが見える
歯を立てて爪の間の土をこそいで口の中で押し広げる
奥歯の奥に潜り込む粒子がやたらとでかく感じる
日が僕と対面しゆっくりと逃げていく
街の中一つ二つの家に明かりが灯って雪が降り始める
独り言はお終いだ
泥だらけの草を噛み続ける
寒さで振動する場所が少なくなってくる
君は言った
私はそれ、嫌いです
僕もそんなに好きだったわけじゃない
この場所がパンジーとかチューリップとかが咲くようになればいい
こんな泥臭い草をかじる場所じゃなくて
漫画やテレビドラマで見る場所だったら
こんなもの好きでいなくても良かった
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