天国はここ、って歌ってたやつもここからはいなくなったし/ホロウ・シカエルボク
 
し愉快な気持ちにさせるのだ
そんなものを探して
棚を練り歩いてるやつなんて
たぶん
ぼくだけだろうけど
いや
ぼくだって
たまにはそうじゃない時もあるよ
そうさ
ギラついてね
まぁ、そんなことはいいか

一番退屈なものは人生だし
一番魅惑的なのもそうだ
ぼくは終始
否定をしながら肯定し
憎みつつ愛しながら
その過程と
根底にあるものを
見失わないように努め
(そのほとんどは)
くだらない用事を片付けながら
のんびりと構えて
天国のヒントを待っている

幸福も不幸も
健康も病も
肯定も否定も
愛も憎しみも
ある程度は知ったさ
ぼくはそう
へんな言い方をすれば
かみさまとでもいうようなものに
こっそりと話しかける
あとなにが必要かね
それともそれらを
全部捨てちまえばいいのかね?

横断歩道を渡る
待てない奴らを待たせながら
空はまだ晴れてるけれど
ちょっと
雨のにおいがする
時代の中にはいないもの
うん
そんなものを参考にするのは
たしかに、ちょっと


ずるいのかもしれないけれど
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