振り返ること?/道草次郎
自助グループがその後どのような経過を辿り雲散霧消したのかはまた別の機会に触れるとして、今回はぼくが当時していた仕事の話を少しだけ。
ぼくは20代後半の時、これはどこかで書いたかも知れないが、ホームヘルパーという仕事をしていた。訪問介護とも呼ばれていて女性ヘルパーの数が圧倒的に多い職業だ。
まあ、なんでこの仕事を選んだかなんて実はこれと言った理由もないのだが、ただ何となく「人にやさしくする自分」というのをデフォルト状態と見なしてしまうフシが自分にはあり、これは今思えば思い込みに過ぎないのだけど、とにかく、その時は殆ど成り行きでそういう職に就いてしまったというのが本当のところだ。
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