空腹のさなか/
奥畑 梨奈枝
ひとは人である
という箱の中に閉じ込めてしまっていいのか
病である
という蓋で閉じてしまっていいのか
わからないが
俺の中にいる何かに聞いてはみたが
唸り声を中に聞くだけであった
空腹のさなか
匂いが帰ってきたような昼間に
元いた部屋に帰ってみよう
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