伝わらなかったから、ちゃんと伝えたいという事/おろはげめがね
。
その日、僕もオズも意地になって求め続けた。
僕らのいない世界を。
無言の攻防は続き、沈黙は世界を凍りつかせた。
友情は美しいばかりではない。
世の中には、こんな醜い友情もあるのだ。
僕は、驚いた。文字通りの世間知らずだった。
時が経ち、今、僕はオズとの友情を誇りに思う。
あの時、僕らは、綺麗でなかったし、取り立てて、汚くもなかった。
それなりに、ズルかったし、ズルくない時もあった。
色んなことを覚えたてだったな。
そして、ちゃんと生き残った。
ありがとう。オズ。
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