命題 他/道草次郎
 
世紀分の後退」

進化の途上なんです
このキリキリ舞いはでも
それは
どちらかな
跳躍のくすみか
目隠しの断続か
はたまた
ミームの嗽(うがい)か

ダーウィンですよ
それに尽きる
19世紀が理想です
ですから
2世紀分の後退がみられます
進むほど
後退です

ぼくはSF作家で言ったら
レムかオールディスの二択です
ことに
オールディスの
短編ですね
ニューロ中心主義の
あぶくみたいなのより
ずっと康(すこ)やかです
『見せかけの生命』という美しい短編を
お読み下さい
一千光年にわたり
数限りなく残存する建造物での話です

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