胡乱な夜長 他/道草次郎
 
がりながら
さりながら
露の世はさりながら
一茶のおじさん
故郷は
ぼくとおんなじ
北信濃
中二の時の
ぼくの句が
見事
一茶記念館落成の
記念句会に
入選し
その時一緒に
入選した
ブラジル人の子の
句の方が
打つものがあり
うちしおれ
トボトボ帰った
あの
夕まぐれ
忘れようにも
忘れえず
いや
ほんとのところは
さっきまで
すっかり
忘れておりました
そんなこんなで
やってきた
おたんこなすや
秋の空



「空港のある土地で」

心になにが
起きている事だろう
こうして
整骨院の駐車場で待ちながら
先っぽが
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