ローグ/塔野夏子
其処は中庭
周囲がすっかり閉ざされて
何処から入ればいいのかわからない中庭
其処で
プロローグと
エピローグが
手をとりあってくるくると回っている
モノローグと
ダイアローグが
寄りそいあい接吻を交わす
ローグ
ローグ
ローグたちは
其の中庭でとりとめなくとめどなく
戯れあう
時に互いに際立ちあい
時にまじりあい融けあい
プロローグはエピローグに
モノローグはダイアローグに
いつしかなりかわっていたり
ローグ
ローグ
ローグたちの
変幻自在なダンスは続いてゆく
何処からも閉ざされているのに
すべてが通過するその中庭で
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