朝 (他六篇)/道草次郎
 
「朝」

いただいた分だけ

お返ししたい

ありがとう

の言葉を

できれば添えて

けれども

ただ

生きていても

大丈夫



「海綿」

区切る
ようなのでなく
言葉は
海綿の
ようで在れ
含み
それは保たれる
握力が
それを
海のものとする
まで



「ブロッコリーの茎」

ブロッコリーの
茎を
見つめる夢
ばかり
最近みる
探していたものが
じつは
ブロッコリーの茎
だったような
夢だ
なんで
そんな夢をみるのか
分からない
ただ
そんな夢をみるのだ
そんな自分が

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