空と行方/
木立 悟
月のまぶしい
天気雨の夜
雨と星を
月と海を混ぜる指
岩と水と樹
斜めの夏
痛みと窪み
路地を飛ぶ影
螺子 廻る方へ
廻る光
下へ 土へ
水の上の鳥へ
誰も居ない径
沈む三日月
曇と雨水
午後を忘れる午後の口笛
斜面へ 斜面へ
悪いことは重なる
灯りしかない街
すぎる影のけだもの
破裂したいのか覆いたいのか
夜でいながら水でいたいのか
白と灰の貯水池は
縦縞を映してゆらめいている
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