登攀と風/道草次郎
浄化を意図して
つづら折りのあの坂道は山肌に組み敷かれたか
猛禽類やらが舞い
川には
きっと魚の信仰もある
でも
このポンコツ車は
トコトコと
登ってゆくのだから
あまり
心配は要らない
ここかしこ
ある
たくさんな詩をご覧
たくさんな人のたくさんな見方を
ご覧なさい
とてもよいものがあるし
そう感じれば
石ころが
頭の中の空き地に
ころんっ
と
なる
わるいものなど
あることか
いやあるだろうあることか
________
とかく
たくさんな詩をご覧
その人らを一人ひとりと言うでなし
ちょうど
この人しか地球に居ぬと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)