オンア/プル式
 
オンアが死んだ様に歩いている
両手を下げたまま足を半分ずつをずらして
雨の降る日の埃のにおいの中を
もうじきに秋になる今日の中を
曇り空のロシアの様な風の中で
白いワンピースを着て
だめな顔をしている僕の事を
上目づかいで笑いながら馬鹿にしている

モノクロの映画の様に音声を削りながら
空の星の下でオンアが呼んでいる
僕は人の目を気にしながら知らない顔で
全身を透明にさせる
月の光が体を通り抜ける様に祈りながら
僕にある全てを持てない彼女は
不思議そうに見つめている
風が僕の全てもさらって行くから

手の中でオンアが三回跳ねて透明に変わる夜の中で
おはようって
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