名月への手紙/朝焼彩茜色
伝えたい事がたくさんあって 全て片手でひょいっと仰げたらと思い
ちゃんぷるー文化の谷折りの部分を思い出し
ひとつひとつ前進に全霊を重ねて 今ここにいる
人ひとりひとりが特別でみんなみんな最高だと
感じて止まない そのような領域の空気が
ささやかな秋を彩り始めて 名月を待っている
私の愛している月の帯が揺れて 宇宙を細く 細く歩いている
この時期を この日を どんなに待っていたでしょうか
気が散漫していて 伝えたい事はいつもオブラートにさえかすらない
朱色とターコイズ色の組み合わせた花笠で顔を隠し ずっしりと背負った炎に
感情を確認させて 前進に全霊を合掌の手を震わせながら
今ここにいる
もっと愛して欲しかっただとか 幼い本音で
宇宙はこれから何を準備してくれているのやら
幸い この季節で良かったと心底思う
ささやかな秋 もう深みを感じる間もなく自然が破壊されているけれど
貴方が秋 私の秋
私は名月を待っている
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