動けない背中/ミツバチ
必死で追い求め
息切れの中で掴む裾は
するりと遠くへ舞っていく
手に入れたいと焦がれる程
虚しさは募るばかりで
いつの間にか自分を見失う
目的を忘れた心
眩む目には手の届かない背中
ひどく長い時間を彷徨って
自分の存在が曖昧になる時
私の向かう先には誰も居ない事に気づく
君は確かに泣いていたような
いや笑っていたような
私に柔らかい言葉を掛けて
瞳は常に世の中の美しさを愛した
互いの求めるものが違う事が
私には理解出来ず
とても遠回り
追い求めた君は既に居ないのに
幻に捕らわれて
私は 私は
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