破綻の只中で/道草次郎
動はたしかに厳然としてある。
だからこうして問いかけるしかない。
いまのぼくには。
この苦しさはしかし誰もが知っているはずだ。
ぼくがこうして破綻したぼく自身をさらすのはどうしてなのか。
ぼくはとにかく混乱のさ中にあるけれどそんなさ中にある者の問いなど意味をなさないのか。
それともこんな僕にも一条の光は与えらるのか。
世界はこの世界はぼくのようなものにも関心をはらうのだろうか。
それともこれはやっぱり何もかも幼稚で取るに取りない駄々っ子の戯言にすぎないのか。
誰か教えてくれないか。
これを散文として完結させるつもりはもうぼくにはないのだ。
破綻の只中においてなお何かしらの手応えをぼくは得られるのか。
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