詩の現実主義/葉leaf
詩の世界は閉鎖的である、とよく言われる。何だか意味の分からない作品を身内で褒め合って、結局現実社会に及ぼす影響力など皆無であるかのように言われる。そして、だからこそ詩の人口は増えないし、詩を身近なものとして感じる人は増えない。詩はあたかも現実世界の何事も真っ向から取り扱っていないかのようだ。テクストの表層で自立してしまい、そのテクストの編み具合を品評し合っているだけであって、現実世界への問題提起が何もなされていないかのようである。
詩を書く人がよく抱いているポリシーを三つほど挙げてみる。一つは内省主義。自らの内面を、ほとんど神秘的な領域に至るまで突き詰めて掘り下げていく際に生まれる言語表現こ
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