あかるくなりたい/道草次郎
 

ここへ
ここの
生理と渾沌へ
墜落すること
その所望するところへ}

なんで世界的になれないんだろう。浴びるように生きてきて、覚えた言葉のいくたりかで貧しく象ろうとしているのに。世界は、果てしなく黙ったままだ。ひね潰された唄の残骸のような音素だけが散らばって居る。今日という日はいつだって巨人の腕に擔がれ破滅的に揺すぶられる。ユッサユッサ。ソヨ風や鰯雲なんかが平面図にくゆってばかしいる。問いはその都度、夙、蒸発してしまう。上気した信仰心が、飛びし石のように、テン、テン、テンとあって、所在無げなブラフマンがぴょんぴょん跳ね廻る宇宙的昼下がり。


運転中、
(!)
世界
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