架空の縁側/
ひだかたけし
白雲が
猛暑の青空を
ぽかり行く
私は架空の縁側に
寝転びそれを
眺めている
いつしか遠い記憶に眩み
五歳のじぶんが微睡んでいる
その残像を追いかけながら
胸奥に疼く郷愁に
身を震わせ身を震わせ
白雲が
猛暑の青空を
ぽかり行く
私は架空の縁側に
寝転びそれを
眺めている
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