顔のない明日へ/木葉 揺
 
くずれてく
私の顔が
シャワー注ぐと
あっという間に
なくなった

首から下だけの私
それにしても
顔だけがくずれる
それを知ってたのか

私はどこで考える

いらないのだ
砂を湿らせて
固めたような顔なんて

顔がなくても恐れない人もいる
(手をつないで)
だから体だけで
覚悟して生きてゆく


戻る   Point(1)