☆192 ツキヲ、ミテイテクレタ/
貴水 水海
俺が眠れないと
お前は一緒に
月を見ていてくれた
なにも話さなかった
俺は
子どものころは
なんの不自由もなかった
お前もそうだと言っていた
大人になって
幸せが薄いと言わるようになった
お前もそうだと言っていた
俺は今でも
眠れなくて
長い夜を苦しむ
お前は今
暖かいベッドで
楽しい夢を見ていて欲しい
どこにでもあるような暮らしを
していて欲しい
俺が眠れないと
お前は一緒に
月を見ていてくれた
俺の美しい想い出
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