原紙/
星 ゆり
ついたように笑う孤独が
流砂かアンモナイトになるまで
沈黙とともに
みにくさを訪ねあい、遠くへ行くのだ
とめどない描写で赤らむ空の、いつかに似たことよ
まわり飛ぶあしあとの、軽すぎた天使たち
水のにおいにひきよせられて
ほほえみのまえぶれなど一周した
白昼の陽だまりで
絶えることのない正面を
平らにならされるまで
頬に付記している
弁明した利き手で、筆をとるとする
見まがうほどの目が見つめているものはなに
それが、名を貸すほどのいのちだったとして
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