M君/道草次郎
 
しか『ヨブ記』についてであったと記憶する)に、妙に感動したことも記憶の片隅に残っている。牧師夫妻は驚くほど優しく、また良さそうな人で、またいつでも来てくださいと言ってくれた。


リンさんとは教会の前で別れた。ぼくは自転車をこぎながら帰りがけに近所のスーパーで買っていくつもりの鳥むね肉ときゅうりのことを考えた。棒棒鶏(バンバンジー)の素はたしか引きだしの奥にあったよなとかそんなことも。


家に帰ってから電話でM君を問い詰めると、M君は軽い感じで「ごめんごめん起きれなくって」と言ってその場を何となく誤魔化した。ぼくはそれ以上何も言う言葉を見つけられなかった。腑に落ちないというのは
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