イザベラのこと 1/ジム・プリマス
現在まで女性から、心無い、哀しい非難を受けても、屈辱的な想いをさせられても、甘んじて受けて、大概の場合は、我慢して耐え忍んできた。
はっきり言って僕の外見には、魅力は無いと思う。髪が細くなり、そのために頭は薄くなって来たし、昔から不格好に太っていたし、顔は大きな上に、目の下にはクマ、ほっぺたにはシミがあるし、決して女性からモテるタイプではないと思う、
正直なところ、イザベラがそんな僕に何故、好意を持って接してくれたのか、僕には分からない。
中国の留学先の大学の寮の食堂で、言葉も分からないのに、彼女は熱心に親切に暖かいお椀一杯のスープを僕に勧めてくれ、そしてそれを僕に差し出した。それが
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)