「burning,Banksy」/アラガイs
)サラ ? 目が覚めたのね。
エシャロットとベーコンのスープを口にしたのは床に寝ついてから二日目の朝だった。
叔母のエミーは料理をテーブルに置くと狭いベットのわきをすり抜けてカーテンを引いた。
透けた窓から部屋の中を明るく照らし出す。輝く陽射しは白い路面をシャーベットに塗り替えていた。
もちろん初雪になった昨晩の雪をサラは知らない。
あの日砂に霞んだ空は真っ赤に燃え、養父でもある叔父が中東で亡くなったという知らせが届いた。
大好きだった写真家の叔父
その数時間後には発熱の症状が出てしまったサラ
あれ以来小さな床に伏せたままずっと眠りについていたのだ。
‥ねえ、誰かしら
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