炎/道草次郎
 

おとなになるんだろう
いつになったら
退屈なおじさんになれるんだろう
君はあの空の下に走っていって
ただ陽を浴びたり
ただ汗をかいたり
ただ笑ったりすればいいだけなのに
君はいったい
どこへいくのだろう
この先どうなってしまうんだろう
どうやって明日へいけばいいというのだろう君は
言えなかった言葉なんて
もう忘れてしまったんだろうか
君は長い長い詩を書く
君は自分のことを殺してしまうほど愛していく
叫んでいるだよ君は
それに気づいているかい?
君はもう何もかもとことん裸になって
書かなくてもいい詩を
長い長い詩を
書き続けるんだろう
君は13歳だ
君はランボーじゃない
ランボーよりずっと
猛々しく吠える隕石だ
絶望と綯い交ぜな
希望

それらはいつだって君の内側に発動する
発動するんだよ
そう信じていこう
元気にやっていくんだ
君は燃えるように生きるんだ
君はみずからを愛し
愛し愛し愛し貫き尽くすんだ

そして
いつか
炎の花束を
あの空に投げるんだ






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