と/竜門勇気
 
な形の破片
ただ そいつらは黒くてそこいらの光を跳ね返すだけのシリコンだ
ぼくはかれの悪魔だった
そうだったんだろう
ぼくはかれにとって悪魔だったんだろう
ただ かれはいいやつなんだ
いいやつであろうと歯を食いしばって
自分にとってだけでもそれをやろうとして
悪魔の怯えた顔を見つめていた

ぼくは今日、ぶちこわされて帰る
いいやつなんてどこにも必要とされていない
そうだよな
いいやつでも、悪いやつでも
一生懸命生きようとしてても
必要じゃなきゃ要らねえよな
いらねえものはどうでもいいもんな

怖くて裏返られない
こんなクソみたいな気持ちが
裏返っても変わらなかった時
どうなるのかわからない
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