一日にふたつ詩をスマホに打ち込んでネットに投稿しても/こたきひろし
一日にふたつ詩をスマホに打ち込んでネットに投稿しても
何も変わらない
何も起こらない
何もスタートしない
この寂しさ
この空しさ
このやりきれなさ
は
嵩ましをするばかりだ
だけど気分は一時的にハイになる
創作中にハイになる
でも出来上がって送信すると
そこで気持ちの熱は一気に冷める
一丁上がり
作品への想いは残らない
そんな事より
何だか
貴婦人のロングスカートの中に蛇が入り込んで
悪さを始めた気配がした
勿論
それはなかなか枯れきらない老人の妄想だった
詩は
死ぬまでの暇潰しにもならない
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