あさ/ゆるこ
 
テラをぬれば
たちまち とびながら食卓につく


コーヒー豆を炒るたび ぐるりとはねて
お湯をそそげば ふるえている


食器を出すと 息をはき
牛乳を出すと けむりのようにふえる





「あさ」





きのうから きょうまでの
へその緒が ゆらめき
銀色の たくさんの線を繋いでいく



くらい くらい


夜の底から おっことされて
それでも足を 地につけながら
光を感じて また息をする



ゆげたちのぼる あさの先に








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