ビニ弁レガシィ/イオン
学校帰りのアルバイト
コンビニエンスストアで
最近話題のいい男
噂のビニ弁レガシィ君
いつもあたしが暖める
彼の夕食五百円
コンビニ弁当ぶら下げて
乗り込むクルマは
ニューレガシィ
気さくな店長気にかけて
ビニ弁傾向アドバイス
だけど予算は五百円
「貧乏だから」と苦笑い
クルマを誉めると奮発し
プリンを一個追加する
「ヒトミ、お前の弁当を
三百円で仕入れるぞ
彼に毎日食べさせろ」
店長真顔でそういうと
あたしは少し赤くなる
噂のビニ弁レガシィ君
キリッとした目でハンドルを
軽くさばいて走り去る
彼の体を暖める
ビニ弁、あたしも暖まる
初出:NIFTY-FPOEM 2000/02/18を改定
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