夜の空回り/
天竺葵
誰も見やしねえこんなの
自嘲と過ごす舞台袖
出番の声は目覚まし時計
無理やり自分で幕をあけて
才能の一人芝居
最低の一人舞台
くだらないナイトショー
演者なんてコミュ障
そっと降りたって誰も気づかない
そんなこと思いながら今日も
空っぽに演じてる
ここからじゃ月も見えない
酔っぱらう街を通り過ぎ
帰りついた家でため息
ひとりごちる「やめたい」が
布団に落ちる明け方
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