ハーメルン2丁目のコンビニ深夜2時/チアーヌ
コンビニで深夜2時おにぎりを手に取ったわたし
ラップにくるまれたそれはお赤飯のおにぎり
2つカゴに入れて白い白い床を
歩いてレジへいく
出口は透明なドア
住宅街の中煌々と明るいコンビニの
外に
ハーメルンの笛吹き男が
立っていた
わたしは自動じゃないドアを開ける
笛吹き男はそこにいる
笑いながら
わたしはコンビニのポリ袋から
おにぎりを取り出す
お赤飯のおにぎりを
笛吹き男に
差し出す
わたしはおにぎりのラップをはがす
ぴりぴりと小さな音が夜に浮かぶ
笛吹き男はおにぎりを持ったまま微笑んでいる
わたしはそのおにぎりを
喉に詰めながら
2口で食
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