詼/あらい
などは血肉も含め、何もかも無くしてくれるのでさして問題はない。その小さきものを含んだ生殖器には特に感謝せねばいけない。
声の限り叫び私の体を散り散りにさせ、それを吸ったり吐いたりするなどとした烟のように、もうもうと空いた視界は零れ吐かれたのは、
小さな頃よく歌った童歌。真ん中に折ることに躊躇ない千羽の鶴の呪いであって被われるこれは、私が過去に書いた妄想であるが、それもまた繰り返される輪廻に見せられた妄執の余波。
即ち黄金に入滅する海の和らぎゆく漣にも似ていて、その眼力に引き寄せられた私がここに産み落としたものが半裸に到る、死した人魚のミイラである。
まだあどけない赤子の体を保ち私を誑かし幾度も取り上げさせるものである、はんぶんのひと。やっと轡の中に神を見つけた。
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