空の波紋(第二稿)/服部 剛
 

誰かの?光?とつながり
盃を交わす

この世は

巨大な「?」に支配され
「?」の文字は顔の無い笑いで
無数の「?」の形の雨粒たちを
ふるえる人々の上に降らせ
隣りの人も「?」を抱え
いつかの「?」の終着地へと向かい
巨きく聳(そび)え立つ「?」の文字の向こう側に
何が待つのか、誰も知らない 

  * * * 

今日ももつれた足で、進みます 
通行人が立ち止まり、空を仰いでいます 

あの日と変わらぬ 
母なる瞳のとけた
青い空の 波紋がみえた  





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